憧れの長い髪

  • 2020.04.12 Sunday
  • 16:22

 

海を見つめていた。

3年前の潮祭り市民レガッタ。

 

 

 

 

術後の経過も良好で、退院したのは夏真っ盛り。

 

バミコちゃんのチームの応援に、

ひとり場違いなピンクの日傘。

 

ピンクのレースやお花模様のワンピース、

女と生まれて来たからには一度は着てみたい服だった。
 

 

 

これから始まる抗がん剤治療のことは考えないように考えないように。

毎日を楽しいことで埋め尽くした。

 

 

 

 

VaVa BARの詩

 

” 雨ニモマケズ
強風ニモマケズ

VaVaート伸バシテヨバレテモ
妖怪ト恐レラレテモ

決シテ傷ツカヌ  丈夫ナ心ヲモチ

欲ハ隠サズ  愛想ハナク

ソレデモ何故カ ミンナ二愛サレル
ヒドクイイ女二 私ハナリタイ "

 

 

 

スタートの年からお世話になってる屋台村のアンテナショップ。

数日だけでもできてよかった。

 

 

 

 

明るいうちは

浴衣で潮祭りのメイン会場へ。

 

 

 

行列のできる人気店でお手伝い。

立ってるだけでいいからと言われて。

 

 

 

 

ひょんなことから大の仲良し。

年齢不詳の美人さんと。

 

 

楽しい時間は早過ぎ去って。

8月いよいよ抗がん剤。

 

説明された副作用の症状は覚悟した。

けれど私は大丈夫、大丈夫。

 

なんの根拠もないけれど、

きっと私は大丈夫。

 

 

 

軽い頭痛と微熱のほかに

何を食べても砂のような味になったり

かかとが赤く腫れて靴がはけなくなったり

そんな症状が点滴のたびに数日間続いたが、

わりと元気に暮らしてた。

 

やっぱり私は大丈夫。

 

 

 

 

爪がもろくなったので可愛いネイルで気分を上げた。

 

 

抗がん剤は半年続く。

 

 

ある夜、シャンプーしていたら、

うっ。

さすがにちょっと悲しかった。

 

 

 

でもこれはもう、楽しんじゃえ!

 

 

 

 

一日で憧れの長い髪を手に入れた。

 

変身し過ぎて笑い飛ばされたが、

一緒になって笑い飛ばした。

 

 

 

 

いつかやってみたいこと。

いつか行ってみたいとこ。

 

若い時にはしたくてもできなかったこと。

もう年だからと信じ込んで諦めてたこと。

 

もったないとしまい込んで大事にとってあるもの。

そのうちそのうちとなかなかできないままのこと。

 

 

できる範囲のことでいいから

心残りのないように。

 

 

癌であろうとなかろうと誰も永遠には生きられない。

あと何度、夏を元気で過ごせるか。

 

あと何度・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

乳がんのお話

「ベットの上から」

http://aya-ho-0906.jugem.jp/?cid=7

虹とアベベ

  • 2020.03.28 Saturday
  • 23:37

 

白いスカートのマリリン・モンローよろしく、強烈に吹き上げる風に押し戻されそうになりながら、地下鉄の階段を下りる。かけ下りると書きたいところだが、重ねた歳のせいか下りはかけられない。膝が痛い。

 

札幌暮らしも早一年となり地下鉄に乗る度、耳にするメロディ。

 

ララララン ララン♪ 

ララララン ララン♪

ラララ・・・

 

なんだかどこかで聞いたことのあるような懐かしさだが、すぐにはピンと来なかった。

 

 

 

 

小学校の音楽の時間に歌った「虹と雪のバラード」だ!

 

1972 SAPPORO 冬季オリンピック。

記憶にあるのは尻もちついちゃったけど銅メダルだったジャネット・リンと、

金銀銅の日の丸飛行隊。

 

 

 

冬季オリンピックといえば、

今も思い出すのは1984サラエボのアイスダンス、伝説のボレロだ。

 

 

 (Youtubeで見る。で、見られます)


 

単調なメロディなのに二人の世界に引き込まれる。

2006年に公開されたこの動画はなんと400万回以上の再生回数、すごい。

 

 

 

 

 

1992アルベールビルのこのお二人のG線上のアリアも素晴らしかった。

 

恥ずかしながら長い間、G戦上って、昔ヨーロッパにあった戦場で、悲惨な戦いが繰り広げられた場所のことだと思い込んでいた。未だにこの曲を聴くと、戦争が終わって忘れ去られた草原に風が吹いている情景が浮かんでしまう。

 

 


 

オリンピックは予選から。

そう予選から観なければならない。

ハイライトシーンや結果だけでは伝わらない物語が必ずある。

 

寝不足になりながら、ジャンプもクロスカントリーも観てたのに、

憶えてるのはフィギュアスケートばかり。

 

 

 

1998長野のときは開会式の日から病院のベットの上だった。

おかげでゆっくり観戦できた。

閉会式を観るために退院を一日伸ばしてもらったりして。

 

 

楽しませてくれたのは男子シングル、フィリップ・キャンデロロのダルタニアン。

 

 

 

 

なんて魅力的な演技だろう。

投げ込まれる花束がすごい!

 

 

 

オリンピックで魅力的といえば、この人を忘れてはならない。

 

 

1964 TOKYO。

 

 

 

このとき3歳、残念ながらリアルでは観ていない。

20年後、1984ロサンゼルスの頃にドキュメンタリー映画「東京オリンピック」で、はじめて観た。

 

 

 

 

マラソンのエチオピア代表アベベ・ビキラ。

金メダルの人って知っていたのに、走っている彼から目が離せなかった。

 

クールな眼差し、淡々と走っている美しい姿。

スタートした時はかなり後方にいたのに、折り返し地点を過ぎた頃からほとんど独走だった。

 

裸足で走って金メダルを取った1960ローマに続き、史上初のマラソン2連覇。

しかもどちらも世界新記録。

 

東京では2位以下に4分以上の差をつけゴール。

ほとんどの選手がゴールして倒れ込むのに、彼は涼しい顔をしてなんと整理体操をしていたのだ。

 

前年は記録も破られ不調に苦しみ、しかも6週間前に盲腸の手術をしたばかりだったという。

そんなことはみじんも感じさせない、クールさがたまらない!

 

 

すっかり惚れてしまって、毎日アベベばかり観て暮らした。

 

 

 

 

 

 

 

オリンピック。

 

目にも止まらぬ早さではない。

計り切れない高さでもない。

 

生まれた国と背負った人生と、持てる力と重ねた努力で、抱いた夢を追いかける。

世界はひとつと思い知り、共に生きる幸せを歓び、互いの努力を讃え合う。

 

 

オリンピック。

 

 

 

 

 

いつまでも世界平和の祭典でありますように。

 

 

春は

  • 2020.03.21 Saturday
  • 00:29

 

「春はあけぼの。

 やうやう白くなりゆく山ぎはすこしあかりて、紫だちたる雲のほそくたなびきたる。」

 

いつのまにか夜明けが早くなっていて、

そう、窓の外はとっくに明るい。

 

「春眠 暁を覚えず。

 処処 啼鳥を聞く。」

 

いや、鳥は啼いていないと思う、ほんとまだ眠い。

 

 

せっかくいい夢見てたのに、あートイレ行きたいわと半分目覚め、

戻ったら絶対続きから見るからと一時停止にして起き上がる。

 

ご無沙汰していたあの人に、会えてよかった、元気でよかったと思いながら、

ベットに戻ると、あれ、誰に会ったんだっけ?

なんの夢だったっけ?

 

場面もストーリーもきれいさっぱり消えている。

夢の続きがはじまるようにと願いながらまた眼を閉じる。

 

春の朝は眠い。

 

残念ながら夢の続きは再生されず、起きてコーヒーを淹れた。

 

 

 

 

せっかくの祝日。

緊急事態の宣言も解かれたことと、微々たる経済活動へ出かけよう。

 

 

暑さ寒さも彼岸まで。

 

暖かいのか寒いのか。

着て行く服が決まらない。

 

毎年毎年思うこと、去年の今頃なに着てたっけ。

迷いだしたらなお決まらない。

ストールで誤摩化す作戦にした。

 

マスクはもうバスに乗る時だけ。

だってメガネが曇って前が見えないし、息も苦しい。

 

 

2020年の春よ。

風が吹いても雨が降ってもあしたは明るく花も咲く。

 

 

 

それにしても、

百貨店のフロアは従業員ばかりでお客さんがいない。

混んでいたのは学生服の売り場だけ。

 

 

お似合いですよとおだてられ、

背の高い方じゃないと着こなせないデザインですからとかなんとか。

 

 


すっかりその気にさせられて、コートを買いました。

 

 

 

 

 

春のお彼岸、牡丹餅の変わりにスウィートポテトに乗ったソフトクリームと栗&あん。

形じゃなくて心が大事。

ご先祖様もこの子孫じゃ仕方がないと、あきらめていることでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

桜三月花吹雪。

息災安穏。

 

 

春よ来い。

 

 

 

 

風と共に

  • 2020.03.07 Saturday
  • 16:35

 

はじめてその映画を見たのは、たしか中学生の頃。

テレビの水曜ロードショーだったと思う。

映画評論家の水野晴郎が番組の締めくくりに「いやぁ映画って、本当にいいですね!」

と言うのがお決まりの番組だった。

 

その頃住んでたお婆ちゃんちは、茶の間に小さなテレビが一台。

私の部屋だった屋根裏の部屋に家具調の大きなテレビがあったが、

どういう訳か茶の間の小さなテレビで見た ”風と共に去りぬ” 。

 

早くに布団に入ったお爺ちゃんが起きて来る。

テレビの前を横切ってトイレ。

 

一緒に見ていたはずのお婆ちゃんは流しで豆でも煮てたのか、立ったり座ったり。

あずましくないことこの上ない。

 

それでも夢中で見ていた。

 

南北戦争のなんたるかもわからず、恋愛も結婚も知らず、生き延びる力なんてことも知らず、

何にもわからないで見ていたのに、スゴい素晴らしい映画だと思った。

 

1939年に製作された映画である。

戦前、私が産まれるずっと前、すでにカラー作品だ。

 

CGなどもちろんない時代。

燃え盛る炎の中を馬車で通り抜ける名シーン。

小さなテレビでも迫力満点だった。

 

 

二度目に見たのはいつだろう。

憶えていないがきっとまだテレビの時代のことだ。

 

世にビデオが登場し、以来、十数回は見ている。

 

 

一人ぼっちで戦い続け誰もわかってはくれないと孤独に打ちひしがれた夜。

これでもかこれでもかと人生うまくいかない辛いとき。

もう先が見えなくてどうしたらいいかわからず途方に暮れた日。

 

 

ビデオの再生ボタンを押して、風を吹かせる。

 

いつもちょっと離れたところから見守ってくれて、

ここぞという時には頼りになるダンディなレッド・バトラー船長が寄り添ってくれた。

 

カーテンを引きちぎってドレスを作り、荒れた畑で土のついたままの人参にかぶりつき、

泣きながら拳を上げて立ち上がるスカーレット・オハラが乗り移ってくれて元気が出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌年のアカデミー賞で、作品賞、監督賞などを受賞。

ヴィヴィアン・リーは主演女優賞、

メイド役のハティ・マクダニエルが助演女優賞などと、多くのオスカーを獲得した。

 

ハティ・マクダニエルは黒人初のオスカー受賞者。

 

主演男優クラーク・ゲイブルはノミネートだけで受賞はなかったが、

その数年前に「或る夜の出来事」という映画で主演男優賞を受賞してる。

(素敵だったクラーク・ゲイブル! 写真集買ったよね)

 

 

 

 

 

久しぶりに見た”風と共に去りぬ”

 

去ってほしいと願いをこめて。

 

 

 

 

 

 

”After all, tomorrow is another day!"

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

評価:
---
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
 ¥ 1,000 
(2018-01-17)


娘よ

  • 2020.02.23 Sunday
  • 11:24

 

 

何がおしりセレブだ。

 


 

 

 

 

「お母さん、部屋の掃除しに来てー」

娘からSOSの電話が入ったのは木曜の夜。

 

 

働き方だけ改革されて、仕事の量は改革されず、

おまけに流行りのウイルスのせいで受注してしまったモノが入らず、

確認ミスということでめっちゃ怒られたとしょげかえっている。

 

おまけに部屋も汚いしだと。

 

そーゆーものまでメイドインチャイナだったとはお気の毒。

 

 

そうかいそうかいよしよしと、

母は遥々高速バスに揺られて娘の暮らす町に来た。

 

 

どれだけ酷い散らかりようかと思ったが、

予想は超えていなかった。

 

どんな事情か不思議なことにおしりセレブは部屋に転がってたけど。

 

 

早速片付けに取り掛かる。

まあ今夜は流しに溜まった洗い物くらい。

 

 

あのね、お嬢ちゃん、

顔だけ綺麗に塗りたくり、

トイレットペーパーがセレブでも、

散らかり放題のお部屋ではブスい女に成り下がりるでしょ。

 

見えないところが大事です。

心が貧しくてはいけません。

 

わかってる、わかってるはず。

できないときもあるしね。

 

 

一夜が明けて天皇陛下のお誕生日。

 

 

日曜日もお仕事で、起きてきたかと思ったら15分で出かけて行った。

さっとお化粧はして行ったけど、はたして顔は洗ったのだろうか。

 

 

さてと母は掃除の続きを始める。

 

キッチン、トイレ、バスルーム。

レンジの中、冷蔵庫の中身、洗濯機の中、洗面台・・・

 

よくもここまで放っておいたなこの汚れと思ったが、

見たい親の顔はこの私。

 

ほとんど放置してたのによくぞ育ってくれました。

 

汚れるってことは生きてるってことだ。

有り難い有り難い。


 

 

だんだん楽しくなって来て、

世界一清潔な空港、羽田のお掃除のプロ、新津春子さんになったような気分だ。

 

 

 

 

とか、思っていたら!

 

 

 

 

 

 

テーブルの下から出て来た本。

「私、息してる?」

 

 

 

 

 

もう一冊。

「死ぬくらいなら会社辞めれば←ができない理由」

 

 

ちょっとちょっと!

 

 

 

頑張らなくていいからね。

しなくていい我慢もあるんだよ。

 

 

 

 

 

 

夜は二人で鍋をつついた。

好きなジャニーズのお話しもたっぷり聞いて。

 

あんな若いのに努力ハンパないそうだ。

彼らがいるから頑張れるのだと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

娘よ。

 

一度きりの人生。

二度と戻らぬ時間。

悔いの無いように。

 

 

 

 

 

まずはトイレの掃除から!

 

おしりからセレブになれるかもしれないよ。

 

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